出産切迫だったので、ウテメリンという薬を飲んでいた。なのに予定日を大幅に過ぎたので、入院して誘発剤と促進剤を使うことになった。 二日間かかって無事自然分娩で生まれた息子。 頭がひっかかってなかなか出てこれなかった。 出てきてからも、なかなか産声をあげなかった。 そして目はぱっちり開いていた。 強い黄疸が出て、12時間を2クール、光線療法が行われた。 なぜ出産時のことを書くかというと、もしかしたらそこに原因があるのではないかと思われるからだ。 もちろん医学的根拠は、ない。 けれど、新生児黄疸が稀に脳障害を引き起こすことをこの前テレビで知った。 そのことについて、産科の医師からは特に説明はなかった。 私が出産したのは総合病院だった。 新生児は眠ってばかりいるもの・・・そう思っていたし、まわりの赤ちゃんたちは皆すやすやと眠っていた。 息子は生まれた直後から布団を脚で蹴り上げ、コット(新生児用の小さなベッド)のふちに頭をぶつけて泣いていた。 夜中もほとんど眠らず、泣いてばかりいた。 なんでうちの子だけ!? 入院中私が眠れたのは、息子が保育器で光線療法を行っているときだけだった。 出産の疲れもあり、泣き叫ぶばかりのわが子に戸惑い、10日間の入院中は地獄に思えた。 様子を心配した看護師に精神科の受診を強く勧められ、診てもらったところ重度の「産後鬱」と言われ、退院しても必ず受診するように言われた。 泣き叫んで寝ないわが子には、その後も何年も付き合うはめになる。 |